名前に「中華」という言葉を含みながら、意外にも中華丼は日本発祥の料理で、中国ではほとんど食べられておらず、日本でも厳格な本格派の中華料理店ではメニューに挙げられていないことが多いようです。中華丼は昭和初期、関東にある中国料理店で生まれたと言われています。スタッフがまかないとして作った丼料理であるとか、八宝菜を注文した客が「ご飯の上にかけてほしい」と要望したため等、誕生の経緯は諸説あります。発祥の店についても東京の中華料理店、横浜の中華街の1軒などの説があり、はっきりしていません。昭和初期には東京を中心に丼料理がブームとなっており、それが中華丼の発祥や普及につながったとも考えられています。